木のぼり男爵

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恋も冒険も革命も、すべてが樹の上

男爵家の長子コジモは12歳でカタツムリ料理を拒否して木に登り、以来、一生を樹上で暮らすことに。奇想天外にして痛快無比な冒険。


18世紀のイタリア、男爵家の長子コジモは、12歳のある日、かたつむり料理を拒否して庭園の樫の木に登った。両親に対する一時的な反抗とだれもが思ったが、その後もコジモは頑なに地上に降りることなく、木の上で暮らし始める。木から木へ伝って自由に移動し、森で猟をしたり、近隣を荒らす盗賊〈荒ら草ジャン〉と交わったり、読書にいそしんだりしながら大人になった。木の上で暮らすコジモは有名人となり、領内の女たちと(樹上で)愛を交わし、パリの《百科全書派》と文通もした。世界はやがて革命と戦争の時代へ、男爵家を継いだコジモの領する地方にも軍隊がやってきた……。恋も冒険も革命もすべてが木の上という、奇想天外、波瀾万丈の物語。文学の魔術師カルヴィーノが、人間存在の歴史的進化を寓話世界に託して描いた《我々の祖先》三部作のひとつ。新装改版。

[原題]Il barone rampante

[著者略歴]
イタロ・カルヴィーノ(1923-1985)
イタリアの作家。キューバで生まれ、2歳の頃イタリアに移住。第2次世界大戦中のパルチザン体験にもとづく長篇『くもの巣の小道』(47)で注目され、『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』の《我々の祖先》三部作(52-59)では奇想に満ちた寓話的世界を創造。『見えない都市』(72)、『宿命の交わる城』(73)、『冬の夜ひとりの旅人が』(79)など、実験的手法を駆使した作品で世界的な評価を受け、「文学の魔術師」と評される。

『木のぼり男爵』イタロ・カルヴィーノ 訳 米川良夫 装画 磯良一 装丁 田中一光 / 片山真佐志 編集 藤原義也 白水社


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by goat-hill | 2018-01-17 10:37 |