Scratchboard/登村ヘンリー著

d0154663_17304683.jpg30年以上前に出版されたスクラッチボード画技法のバイブルです。
著者は登村ヘンリー。スクラッチイラストレーションの先駆者でありアートディレクターとしても活躍されていました。登村氏はアメリカでスクラッチボードを学び日本にその技法をもたらした最初の人であり日本のイラストレーションのパイオニアワーカーでもあります。その登村氏が長年蓄積された技法を紹介したものが本書『スクラッチボード』です。
登村氏のスタイルはリアリスティックなタイプのスクラッチイラストレーションで、そのためのテクニックを紹介していますが自身の方法がスクラッチイラストレーションの全てではないとも語っています。
『同じキャンパスと油絵具を使っても画家によって表現が違い、ある人は絵筆の代わりにパレットナイフで絵具を盛り上げて抽象画を描き、またある人は具象を好み、さらにまたある人は写実に徹するという具合です。スクラッチイラストレーションも描く人によってさまざまな可能性があり、それを描手が自分自身で見つけてほしいと思います。』(引用)
技術は手段であり絶対に必要ではあるけれど、その先にある一番大切なものは、やはり(世界観)だよ。と言われているような気がします。これはクリエイターに限らず人の魅力の大事な要素のひとつではないでしょうか。
学生時代、さかんに氏のスタイルを模倣し、今はそこから離れ別のスタイルで表現していますが、道が見えなくなった時など、模倣を繰返していたあの頃に立ち戻り、この本を開いてみたりします。

スクラッチボード(Scratchboard) 登村ヘンリー著 マーブルブックシリーズ 美術出版社 初版1978 絶版





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